緊張の部が済めば、次は魂も、頬も、肉も(それはいつも)ゆるむ緩和の部。純粋に演っていて楽しいKISS編であります。いやY&Tも演っていて楽しいのは当然なんだけれど、それよりもまだ「ちゃんと演りたい」「ちゃんとできるかしら」が気持ちの表面に貼り付いている感じで……って、そう書くと今度はKISSがちゃんとできなくてもいいみたいで、そういうことはもちろんなく……って私は何を書いているのでしょう(笑)。
今回は公演日が亡きエリック・カーの命日なので、彼がKISSに在籍していた時期の初期アルバム3枚(MUSIC FROM "THE ELDER"/CREATURES OF THE NIGHT/LICK IT UP)から1曲ずつを選んでセットリスト終盤に組み込み、UNHOLYなりに追悼の意を表してみました。イベントのトリを飾った主催バンドMAGICTOUCHもアルバム『LICK IT UP』を中心にエリック時代の曲をごっそり投入していたので、どこか遠い空の上からエリックが「お!なんやワシの頃の曲ばっかり演ってるやんけ」(なんで関西弁?)と覗きに来てくれていたらうれしいのですが。
ちなみにイベントの最後に全バンドから数人出て“Love Gun”をセッションする、という企画があったのですが、ソロを担当した私の見せ場で突如、お借りしたPS-10(ポール・スタンリー・シグネチャーモデルのギター)の音がまったく出なくなるという怪奇現象が発生。これなんかは「なんで“Little Caesar”を演らへんねん」と憤慨したエリックのいたずらだったんじゃないかと推察しています。ま、単なるワイヤレスシステムのトラブルだったんですけどね。
■セットリスト■
(Opening Theme "From The Moon")
01 Open Fire (Y&T)
02 Rescue Me (Y&T)
03 Contagious (Y&T)
04 Hungry For Rock (Y&T)
05 Forever (Y&T)
06 Deuce (KISS)
07 Unholy (KISS)
08 The Oath (KISS)
09 Lick It Up (KISS)
10 War Machine (KISS)